Andoridの中でも有名なSAMSUNの「Galaxy」。

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http://japan.cnet.com/news/commentary/35061147/ 



この機種は、ずっとiPhoneに対抗するべき機種として、機能面でハイスペックを誇ってきた。

今までのAndorid機種の中でもフラッグシップモデルとしての役割を果たしてきた。

そんな中、サムスンが「Galaxy」と「iPhone」との違いとして大きく強調してきた点が4つある。
 

1. SDカード利用可能。
2. バッテリー交換可能。
3. 防水仕様である。
4. CPUのクロック周波数が高い

 

これらは、サムスンがiPhoneよりも優れている点として、さんざん宣伝してきた過去がある。
一見、非常に訴求力が高いように見える。個人のブログやITサイトのレビュー記事でもその点がさんざん比較されてきた。
ところが、最新の「Galaxy S6」では、この4つの特徴全てを取り去ってきたのだ!
 

1.SDカード追加不能
2.バッテリー交換不能
3.非防水
4.CPUクロック周波数、前モデルよりも1GHzダウン

 

この熾烈な開発スピードが競われている時代に、明らかにスペックダウンしているのだ。
これはいったいどういうことなのか?
このような変更に「Galaxy」ファンは嘆いているユーザーも多らしい。
しかし、俺はまったくマズイことだとは思わない。

そもそも今までのスペック重視のスマホづくりは、全然ユーザーのためになっていなかったのだ。
理由はこうだ。
 

まず、SDカード。
データ毎にカードを交換する必要があり、どこに何が入っているかわからなり、管理がとても煩雑になる。
SDカードのアクセススピードはコンパクトフラッシュの10分の1のスピードしかなく、読み込みに時間が掛かる。ゲームなどでは使い物にならないほど遅い。
結果的に購入時のまま、内蔵ストレージの容量の範囲で使っているユーザーが非常に多い。
 

次に、バッテリー。
これは交換式にするとボディに厚みが出るうえに裏蓋がみっともなくデザインが不格好になる。
スペースを取るので容量が増やせず、動作時間を延ばせない。
複数の充電済みバッテリーを持ち歩く必要があり、煩雑でスマートではない。
車のシガーソケットやモバイルバッテリーで充電した方が早いしカンタン。
 

次に、防水仕様。
これもデザインに大きく影響する。
防水は薄く作ることが難しくデザイン面でも大きく制限をうける。
実際に。一度も防水仕様になったことのないiPhoneがバカ売れしているのに「Galaxy」だけが防水にこだわるのは無意味だ。
 

最後は、CPUクロック
これはプロセッサーの処理速度のことだが、今時、処理速度がクロック周波数の高さとイコールだと思うのは、にわか仕込みのパソコンおたくだけである。
「Galaxy」はバカみたいにクロック周波数を上げてきたが、実態はそれほど速度は向上できていなかった。なぜなら、「Galaxy」は8個のコアのうち、常時動作しているのは半分4コアだけだった。
片方づつしか動作しないので、8コアも載せる意味が無い。
事実「Galaxy」は通常の4コアのモデルよりも動作速度が遅かったというデータもあったほどだ。
なぜ半分しか動かさないか?
それは、8コアも同時に動かすと莫大な電力を消費する上、本体が高熱を帯びてしまう。
非常に危険だ。
 

このような売らんがためのスペック構成は、日本ではマーケットを一時的にぎわかすだけで、ユーザーの使いやすさに貢献することはほとんどないので、すぐに売れなくなった。 

こうして、今頃になってあれほど批判していたiPhoneの基本構成を真似し始めているのだ。
 

とは言え、ときすでに遅しで
「Galaxy」は2年前のようなdocomoのツートップ戦略によって栄華を誇っていた時代からは見る影もないほど売れていない。
本屋にはさっそく「サムスンはなぜ凋落したのか」という経済本までが並んでいる。
 

このような道筋をたどるのは、何もサムスンだけではない。
NEC・パナソニック・東芝が、すでにスマホ事業から撤退している。
SONYと富士通は苦戦。
日本メーカーは、いまや風前の灯火だ。
 

ユーザー目線のつもりで、どうしても開発者目線から離れられず、1度は必ず遠回りをしないと気づけないのだ。
サムスンは販売不振になったことで、むしろ早めに気づいた方だと思う。



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